「男たちの大和」旅行
ということで行って参りました、広島へ。かなりマニアチックなツアーだったので、原爆ドームも平和公園も厳島神社も行ってませんが、私たちにとっては満足な旅となりました。すでに携帯から少しアップしましたが、改めまして、行ってきた場所はこちらになります。
- 尾道
- 向島「男たちの大和ロケセット」
- 大和ミュージアム
- アレイからすこじま
- 江田島・旧海軍兵学校
もうホント、映画「男たちの大和」に縁のある地ばかり。何処に行ってもYAMATO・YAMATOでしたね(笑)普通の観光地は尾道くらいだったんじゃないかな?これも何でスケジュールに入っているんだろうと思っていたら、ロケセットの向島が尾道の向かいにあったからだけみたい。自由行動だったので、私たちはロープウェイで千光寺公園へ登ってきました。 下に尾道水道、そして向島。天気が今ひとつだったけど、きれいに見えました。そしてなんとなく、目の前の水が海というのは不思議な感じ。陸地も目の前すぐに見えるんですもん。ちょっと大きな川、と言われても信じたくなりそうな感じです。
千光寺公園からは、文学のこみちを歩いて降りていったのですが、あちこちに石碑があり「あ、正岡子規だ。」「今度は十返舎一九!」「林芙美子ってさっき言っていた『放浪記』の人?」なんて言いながら、止まりながら階段を降りていったので、なんとか足ガクガクにならずにすみました(笑)そして途中でみつけた可愛い子。 これは何の前にあったんだったかなぁ?うわぁ~と思って、パチリと撮ってきました。
他、「おのみち文学の館」の「志賀直哉旧居」なんかも立ち寄ったのですが、坂道にへばってたので、外から眺めただけで後にしました。尾道は体力が無いと観光出来ないようです;坂の街とはよく言ったものです。
さて、ある意味この旅のメインである「男たちの大和ロケセット」なんですが、こちら、最初は公開終了が今年の3月31日でした。それが好評のため、GWに合わせて5月7日までに延長されたそうです。なので多分、GW中はラストということもあって、人混み凄いんじゃないかな?と人ごとながらに思ってしまいます。平日に行った私たちは、人出もそれほどでもなく、なんとか写真も撮ってこられたので、ギリギリ滑り込みセーフかしら。
日立造船向島西工場内に6億円をもって造られた原寸大「戦艦大和」。艦首から全長190メートルという強大なセットです。えぇ、携帯では全部いっぺんに撮しきれないほどでした。そして見て思うのは映画の場面。ここに特年兵の彼らが整列してたんだとか、ここで機銃を撃っていたんだとか、すっかり映画のミーハーと化していました。で、私がそんなことしている間、テツさんが何をしていたかと言うと、デジカメ片手に写真を撮りまくっていたという…。隣が使われていないとはいえ、現存のドックだったのもあって、そちらもカシャカシャ撮っていたようです。
その撮影魂(?)は呉の大和ミュージアムでも遺憾なく発揮され、テツさんはココの目玉「10分の1戦艦『大和』」を、上から下から横から撮りまくりでした。でもこちらは、ロケセットと違い全てを再現されているので、私もついこんな写真を撮ってしまいました。えへ、「大和」のおしりですv
でも、これで10分の1の大きさなんですよ。横に人が写っているので、大きさの対比が分かるかと思いますが、ともかく大っきい!東京タワーとかランドマークとか、背が高くて大きいものに憧れる心理ってありますよね。それと同じ感覚で「大和」に憧れた人たちも多かったんだろうなぁ、と改めて納得した気がします。
このミュージアムには大和の他、零式艦上戦闘機、特殊潜航艇「海龍」、特攻兵器「回天」も展示されています。それらを見て、特に「回天」のその小ささに驚きまして、こんな小さく狭いところに一人入り込み特攻をかけて行くなんて…と、しばらく言葉も無いくらいでした。そして、呉鎮守府の歴史、海軍工廠の歴史、戦時下の市民の暮らし、呉空襲について…といった展示と合わせて、ひととき当時の様子に心を引きずられるかのような体験でした。
そんな大和ミュージアムは見所たっぷりで正直時間が足りないくらい。中の展示を見るのもほどほどのところで切り上げ、ちょっと外にも出てみました。ここは海沿いに建てられているので、眺めもなかなかよかったですよ。しかも、芝生広場の横には「テクノスーパーライナー」と「しんかい」が展示してあり、乗り物好きのテツさんは、ここでも「懐かしい~乗りたかったんだよなぁ。」としきりにつぶやいてました。「こんなところで会えるとは思ってなかったよー」と言っていたので、きっと満足でしょう(笑)
写真は同じくミュージアム敷地内の大和波止場です。実物大の大和をイメージした公園なんですが、天気もよかったし、ちょっと散歩したかったのが本音です。が、そこまでの時間はなく、指をくわえて後にしました。艦首に当たる先頭まで散歩したかったなぁ。ベンチでお昼を食べたかったなぁ。…残念。
アレイからすこじまは、潜水艦を間近で見られる場所、とのことでしたが、実際行ってみて思ったのは「なんか見たことある?横須賀と景色、一緒…?」でした。それはテツさんも同じだったらしく、やっぱりぶつぶつ言っていましたね(笑)そうそう、手続きを踏めば、ホントに間近に見られるようですが、私たちは時間の関係もあって、車道沿いの公園から眺めるだけでした。
だけど、ここは映画で使われた場所。ちょっとウキウキして眺めてました。ガイドさんから撮影秘話(?)もちょこちょこ聞いたり。ただし、その桟橋は立入禁止で近づくことは出来ませんでした。遠目からだから写真もうまく撮れなかった…残念。
最後に行ったのは江田島・旧海軍兵学校。現在の海上自衛隊第1術科学校です。呉から見える江田島は、フェリーで20分ほどのようですが、私たちはバスなので、えっちらおっちらと音戸大橋、早瀬大橋を渡り江田島へ行ってきました。島の中の通過中はともかくとして、橋を渡るときはかなりの絶景を堪能でき、時間がかなりかかったけど、そこで得したのかな?なんて思ったり。まぁ、バスの中で睡眠も取れたし、悪くはなかったと思います。
江田島の海上自衛隊では、広報の方がガイドとして敷地内を案内してくださいます。私たちを案内してくださった方は、親父ギャグの好きな方で、しきりと連発してくださいました。えぇ、覚えていれば披露したいくらいです(笑)
見学順路は、まず売店のある棟で簡単な説明を受け、「大講堂」「幹部候補生学校庁舎」「第1術科学校学生館」をそれぞれ外から見学。この日は平日だったので、「授業を受けている生徒が、40年前の美女を見て、気もそぞろになってはいけない!」ということで(笑)、グラウンド(?)の方へは行けなかったのですが、遠目からその奥にある「戦艦陸奥主砲砲塔」の説明を受け、移動後、「特殊潜行艇」「戦艦『大和』の主砲砲弾」についても、同様に説明していただきました。
そしてその後、「教育参考館」の中に入って見学していったのですが、この中にある資料というのは、海軍関係者の書や遺品の展示が主なんです。遺書も戦後集めていったとのことなんですが、これが読んでいて辛かったです。遺書や寄せ書きと言うのでしょうか…日の丸や海軍旗に書かれた言葉の数々、これらを読み進めていくと、いつの間にか涙がこぼれていました。人が死に行く前の言葉には、ただただ頭を下げるのみです。何も考えることが出来ませんでした。
「教育参考館」そんな内容だったこともあって、建物から出たときには澱を払拭したような気持ちが少々。ほどよい天気と敷地内の穏やかな雰囲気が気分一新してくれました。
そして最後に見たのが「大講堂」の内部。ここで卒業式もするそうですが、こんな素敵なとこで出来るなら私も…と一瞬思ってしまうくらい、ちょっとクラシカルで厳粛な講堂でした。説明では、昔は2000人を収容しての式が行われたそうです。現在は200人ほどだったかな?入り口に写真が飾ってあるのですが、広さに対して人が少ないので、あぁこのことを言っていたのね…と。
こちらも「大講堂」。こっちが正式な入り口なのかな?私たちはこの反対側から入れていただき、入ってすぐが式典の行われる上記のドーム型天井を持つホールだったのでした。90年前に建てられた建物。もっとじっくり見ておきたかったです。
と言うわけで、以上が大和をめぐる広島ツアーの内容。しっかり(旧)軍関係に偏っていますが、それが目的のツアーなので、私たちを含めてみなさん満足だったのではないでしょうか?とはいえ、それなりに駆け足だったので、次にはこれとこれと…と再訪の計画はちゃっかりあったりして(笑)次に行くときには、ツアーでなく個人で都合をつけたいねとテツさんと話し合い済み。広島よ、待っててください!
そして私は、帰ってきてから本漬けの毎日。大和ミュージアムで買った本(ミュージアムの正式ガイドブック、なんてものもあるんですよ!)を中心に、戦争やら特攻やらについて読みふけっています。見てきたことをもっと知りたくて。ついでに、昔読んだ小説も持ち出して現在読書中。海軍の終戦工作秘話を小説にしたもの。見てきたところでよく見た名前がバシバシ出てきます。そんなこんなで、しばらくこの世界にどっぷりになりそうです。
映画「男たちの大和」を見たことから、二人の間で盛り上がったYAMATO熱。地元神奈川には横須賀という基地があるにもかかわらず、広島まで出向いたのはひたすら戦艦大和のため。ミーハーと呼ばれようとも、行ってこられたことには十分意義があったと思います。今だから行けた…と。行って良かった…と。そう思います。
さてさて。明日から5月に突入。世間様はGWなんですよね。テツさんにはあまり関係ないのですが、明日の1日はお休みとのこと。で、毎月1日は映画の日。せっかくなので映画に行く予定をしています。見る映画は名探偵コナン「探偵たちの鎮魂歌」。えぇ、こちらも実は毎年見ているんです。見始めたのは4作目の「瞳の中の暗殺者」からかな。今年は10周年記念作品ということで、ちょっと楽しみです。