鯛と海老
忘れてました、鯛と海老。これらは、劇場1階ロビーに飾ってある、お正月の縁起物です。
この鯛は、毎年黒門市場から贈られるもの。雌雄の鯛で、向かい合わせに置かれるのと、にらんでいるだけということから「にらみ鯛」と呼ばれてます。にらみ鯛はこれだけじゃないんですよ~。舞台の客席天井にもいます。こちらは、もちろん本物ではないけれど、毎年初春公演中に干支の凧と一緒に飾られています。お正月の雰囲気を味わうエッセンスですね。
海老は見てのとおり鏡餅。
【鏡餅の飾りの意味】
《鏡餅》
その形が昔の銅鏡に似ていることからきていて、鏡は「鑑みる」に通じて良い手本を授かりたいという気持ちを表しているともいわれています。《みかん(だいだい)》
橙は実が育っても木から落ちないことから、代々家が没落せずに栄えるようにとの願いが込められているようです。《串柿(くしがき) 》
串の中央に六つ、両端に2つずつ差してあることから「いつもニコニコ仲むつまじく」を願ってのことのようです。《昆布(こんぶ)》
喜ぶに通じ、昆は子孫の意味もあることから、子孫繁栄を願い喜ぶことを表しているといわれています。また「養老昆布」と書いて「よろこぶ」と読んで長寿に通じるとか、古来の中国では不老長寿の薬としても用いていたというものもあるようです。《海老(えび)》
海老のように腰が曲がる年まで共に長生き出来るようにとの願いが込められているようです。《紅白の御幣(ごへい=四手(しで)ともいう)》
神様へのお供えものとして清浄を表すことの他、手を四つにしてまでも家内安全・商売繁盛を願うという意味があり、紅白になっているのは厄除けの意味合いがあるようです。《裏白(うらじろ=しだ)》
前の葉が枯れても必ず次の新しい葉が生えてきて、枯れてなくなることがないことから、常に栄えることを願っているとか、裏の白っぽい方を上に向けるのは、裏表(二心)がない真姿な気持ちを表しているといわれています。《ゆずり葉》
新しい葉の芽生えの為に古い葉が交代する(譲る)という性質になぞらえて、後の世の代々まで福を譲るとの願いが込められているようです。《末広扇(すえひろおおぎ)》
文字どおり家が代々末広がりに栄えるようにとの願いが込められているようです。《赤枠敷紙(あかわくしきがみ)》
上記のお供えものの下に敷く四方に赤の枠が入った紙(四方紅ともいう)のことを言いますが、四方(どこからも、どのようなものからもの意)全てからの災いを祓うという意味があり、鏡餅以外にも菓子や料理の下に敷かれることから、食べるものの災い(食中毒の意)から身を守るとの願いも込められているようです。《三方(さんぼう)》
三方台とも言って鏡餅を乗せる台のことです。本来は神饌(神様へのお供え物)を乗せる神器であることから、鏡餅も本来は神饌物であることになります。三方向に穴のあいたものを三方、四方向に穴があいたものを四方、穴のないものを供饗(くぎょう)と言いますが、現在では一般的に三方が用いられています。上部の折敷(おしき)と、下部の台(胴)とで一式になっており、台には三方向に刳形(くりがた)又は眼象(げんしょう)と呼ばれる宝珠(ほうじゅ)の形に彫られた穴があけられています。飾る時は、折敷は枠の周辺の継ぎ目を手前に向け、台は穴のない方を奥に向けて用います。なお、置くスペースによっては、台(胴)を外して折敷のみを用いても差し支えありません。
格式のある鏡餅はこんなにも色んな意味があったんですね。今回初めて知りました。劇場の鏡餅はここまでしてませんが、海老を飾って華やかにしていて、それが余計お正月らしい雰囲気にしてる気がします。
そんな縁起物を、現地でパチリとしてきてたので、ちょっと追加です。